ツラいなぁ…
岩手競馬が廃止の方向へ向かうようです。
(岩手日報/テレビ岩手→バックアップ映像/IBC特番@ようつべ)
盛岡で10年生活して、上司が岩手競馬関連の仕事をしていた会社に勤務していた者としては、何とも複雑な思いです。
確かに僕も年に数回行くくらいで大して貢献もしてなくて、何か言える身分ではないのでしょうが、それでもやはり寂しいし、悔しいし。
騎手や調教師、厩務員や馬券売場のおばちゃん、屋台村や場外駐車場(水沢)で働いてる人たち、予想紙の記者さん(『テシオ』の松尾さんとかどーすんだろ…)、そして観客のオッサンやおばちゃんや家族連れ…そんな人たちの姿が頭の中に浮かんできます。そういえば以前訪れた上山や宇都宮にいた見るからに競馬好きなオッサンたちは今、何を楽しみに生活してるのでしょうね…
トウケイニセイやメイセイオペラに続くスターホースがなかなか生まれなかったことが痛かったのかな?とも思うけど、何だかんだ言ってもなくなるこたぁねえだろという慢心・油断も確かにあった。そして時代の変化の中で“地元発の文化”であった筈の岩手競馬を住民が愛しきれなくなってきた…それはJRAの影響だったりパチンコ産業の隆盛だったりショッピングのエンタテインメント化だったりするんだけど…のが決定打になったのかな。自分だって仕事で岩手競馬に関わるようなことがなかったらずっと無関心だったろうし。今でも鮮明に憶えてるのは、岩大あたりの学生ぽく見えたんだけど、目の前であったメインレースには関心ナシで、その直後に大型ビジョンでJRAの中継映像(京都だったと思うけどレース名は忘れた)が流れたときにファンファーレに合わせて手拍子して盛り上がってる集団がいたことで、その感性を心から疑ったと同時に、こういう連中に“生の素晴らしさ”を教えていかないとヤバいと思ったのだけど、そういう危機感を組合としては持っていなかったんだろうか。収支云々もさることながら“文化”“ライヴ”としての岩手競馬を広めていく努力が足りなかった気がするし(これは組合だけでなくメディア側も責任を負うべき)見る側としても“(長い目で)見守る”という考え方が欠けていたと思う。
それにしても、存続するためには岩手県+盛岡市+奥州市による330億円の融資が必要で、廃止するにしても何やかやでそれに近いorそれ以上の支出は確実で(経済効果的観点での損失も加わってくる!)金銭面での県民負担は大差ないものなのに、こういうハードランディングな決着で果たして良かったのかどうか。奥州市は市単独での開催を模索するようですが、資金的にかなりキツいことは間違いないし、旧水沢市以外の各地域(旧江刺市・前沢町・胆沢町・衣川村)に納得してもらえるかも大きな問題。個人的にはとにかく07年度は現在予定されてる日程に近い形でせめて08年1月までは実施してほしい。その間に盛岡はJRAに売却+水沢は奥州市主催で存続+テレトラックは両競馬場併設以外は全て閉鎖あたりを基本線に、加えて他競馬へ移籍する騎手・調教師・厩務員については特例を発令して“下積み”免除できるように働き掛けてほしい。最低でもソフトランディングさせること、できれば何らかの形で“岩手での競馬”が存続できることを念頭において組合は動いてほしい。そして県民も「岩手に競馬があること」の意味を考えてほしい。他力本願で申し訳ないけど、とにかく今はそれを切に願います。
…19日に岩手・南関東交流レースが浦和であるんだけど、仕事で行けなさそう…う〜ん、これまた悔しいなぁ。